右上を見るしぐさのある人の心理は?目線による心理学を紹介!

誰かと話しているときに、相手の目が右上を見たら、その人は今‟嘘をついている”というお話を聞いたことがありませんか?私たちが何気なく話している内容が深層心理や真意を読み解く手がかりになっていると思うと、少し警戒してしまいますよね。

「目は脳の一部が飛び出したもの」といいますが、それほど脳との繋がりが強く、デリケートな場所であります。その目の動きで、はたして本当に嘘を読み解く事ができるのか?その根拠が気になる人も多いのではないでしょうか。今回はそんな目の動きによる心理についてご紹介していきます。

目の動きと心理学

よく映画やドラマで探偵や交渉人が、相手の目の動きで相手の行動の心理を読み解いたりするシーンがありますよね。あの方法は、心理学の世界では、「アイ・アクセシング・キュー」というNLP(実践心理学)に基づいたテクニックを用いたものとなります。

「アイ・アクセシング・キュー」とは日本語で【視線解析】と訳されます。相手の目の動きから相手の動きを読み取ることで、目の動きで視覚・聴覚・体感覚・のどの感覚に連携しているのかを解析する方法です。

この方法は、行動心理学で有名な心理学者の植木理恵先生も著書などでご紹介されています。行動心理学は相手のしぐさや、ふとした振る舞いから心理を読み解く事ができる学問で、その中に‟アイコンタクト”によって心理を読み解く方法があります。

目線の位置から読み取る心理状態

目線には、上記のような心理学の観点からみたときに、意味があることがわかりました。目線を縦と横とに大きく2つに分けた時にわかる意味は下記のとおりです。

【縦の目線】

○上目線:視覚的イメージ

○横目線:聴覚的イメージ

○下目線:内覚的イメージ

【横の目線】

○左:過去

○右:未来

間違いがちなのが、相手の目線を読む際に、自分側からみた方向で判断してしまうことです。相手側からみた目線の方向で判断するようにしましょう。また、左利きの場合は逆の意味になるようですので注意が必要です。

人の脳というのは、右脳と左脳の二つに分けられ、脳の機能と目線の動きはリンクしています。文字や言葉などの論理であれば、左脳。想像や感覚などの芸術的イメージであれば右脳。脳には視神経が交差しているため、右目は左脳と関わり、左目は右脳と関わります。

脳機能の視点から、脳の左右と視線の左右は逆の意味があります。また、脳の活発化される対象、つまり興味のある方へと自然に目線が動くと考えられています。目線の先に意識がそのまま向いているということです。

目線による深層心理

目の動きと脳の関係には密接なつながりがあることが理解できたかと思います。大きく分けた2つの目線以外に、6つの目線に分けることができます。次に、この6つの目線から読みとる相手の深層心理や真意をご紹介していきます。

左上の目線の動き

過去の体験や記憶を思い出すとき、その時に出来事を思い浮かべるときに左上に目線がいきます。人は記憶を思い起こすときに、まず視覚的なイメージとして呼び起こします。

右上の目線の動き

これから先の新しい未来へのイメージや、まだ体験していないことを想像し、構成するときに右上の方向へ目線の向けます。嘘をつくときはまだ経験していない未知の情報であります。そのことから、「嘘をつくときは右上をみる」といわれているようです。しかし、こんな安易なことから、嘘をついているとは断言できません。右上を見るときは、「これからの未来について」の意味がメインですので、質問によっては、右上を見たからといって嘘であるとは断言できないのです。例えば、「これから誰と会うの?」や「今日はどこへ行くの?」などがそうです。

そこで、過去の経験を質問した時に右上を向いたのであれば注意が必要です。例えば、「昨日は何してたの?」や「昨日、どこにいったの?」などです。そんな質問に右上へ視線を向けた時は嘘が混じっているのかもしれません。そして右上だけでなく、目がキョロキョロと定まらないような、目が泳いでいるときは嘘を疑いましょう。

左横の目線の動き

会話や記憶にあること、音など聴覚など。どんな内容の会話だったのか、言い回しをしていたか?などを思いだすときに左横を見ます。聞き覚えのある曲の題名やアーティストなどを思いだすときに左横を向くようです。

右横の目線の動き

まだ聞いたことのない音への知覚。聞いたことのない音に対してイメージを働かせるときに右耳に意識が向きます。

左下の目線の動き

自分自身への問いかけや独り言など、内向的な自己と対話する際に経験に基づいた自己として、左下を向きます。

右下の目線の動き

体感覚情報への連携をとるとき、無意識に感じている体の変化や感覚に注意を向けているときに右下へと目線が向きます。

表情から読み解く人の心理

目線についての心理をご紹介してきましたが、その他の表情から相手の心理を読み解く方法があります。

知っておくと、人間関係や恋愛や駆け引きの場面で活用できますので、ここからは目線や視線意外の目に関するしぐさや表情の深層心理、や隠された感情をいくつかご紹介していきます。

 瞳孔が開く

瞳孔が開く、または目が輝くようなときは自分が好きなものを見たり、しているときの動きです。

そもそも瞳孔は、入ってくる光の量を調整するためや、興奮状態の時に開くものですが、目がキラキラしているときや瞳孔が開いているときは、異性に興味や好意があるときにも動き、間接照明や暗闇の空間で仲が深まりやすいのも、この瞳孔の開きが関係しています。

瞬きが多い

人が瞬きをするときは、脳の伝達物質であるドーパミンと関係があり、これは興奮している状態のときに放出されるのですが、緊張しているときや戦闘態勢のときにもでてきます。話ているときに瞬きが多いとき、その人は緊張しているか、後ろめたいことを隠している可能性が考えられます。

また、逆に話を聞いているときに瞬きが多いようであれば、その人は話をしている人に対して恐怖を感じていたり、警戒心を抱いている可能性があります。

視線をそらす

視線をそらすとき、その会話に興味がなく、拒否反応がでていることが考えられます。遠くへ視線を向けているときにも同じ事が考えられ、また、緊張して目が合わせられない可能性もあります。

視線をそらすだけでなく、物理的に距離をおこうとしているしぐさは、話に興味がないという事だけでなく、話している人に対しての拒絶反応の場合がありますので、相手がそのような態度をとった場合は、一気に距離を詰め過ぎないようにしましょう。

笑顔のときの目の動き

笑う時に目の動きに影響がでますが、自然な笑顔の場合、まず口が動いてから目が動きます。しかし、作り笑いの場合、目と口が同時に動きます。

不自然な笑い方に感じる場合、この動きをしていることが多く、その人は心から笑っているわけではない場合が多いのです。また、目だけが笑っていない場合は検証するまでもなく、愛想笑いです。

目を細める

目を細めるしぐさは、目をそらすときのしぐさと同じ意味を持つ動きです。

基本的に、人間は、目の前に見えていることに対して興味や関心がある場合、目を見開き、姿勢も前のめりになる傾向があります。その逆で、目を細める場合は不快感をもっている表れです。自分の中に取り入れたくない内容の話や対象に対して目を細めます。

しかし、視力が悪くて日ごろから目を細めている癖がある場合は意味が全く違いますので、誤解しないようにしましょう。

相手の視線でわかる3つの心理

相手の視線が自分のどこに視線を送っているのかによって相手の深層心理を知ることができます。大きく分けて3つのパターンをご紹介します。

【上半身から顔全体】相手があなたの顔や腕・手などの上半身に視線を送る場合、あなたのことをよく知ろう、理解したいという心の働きを表します。体の態勢もきちんと正面を向いて向き合った状態であることが多く、初対面の時に相手をよく知りたいと思ったときにも見られます。

【額の真ん中と両目の3点を頂点とした三角形の部分】この部分は「権力ゾーン」といいますが、あなたの額の辺りに視線が多くいっている場合は、相手はあなたに支配や服従といった上下の関係を作ろうとしている可能性があります。実際の研究で、人はこの権力ゾーンに視線を感じると、強い緊張感を覚えるという研究結果が出ています。

逆に、この方法は、相手を威圧したいときや緊張を与えたいときに意図的にこのテクニックを用いることもできるようです。つまり、部下や新入社員に対して、自分の威厳をしらしめたい上司の方や、交渉を行う場面の多い営業の方にお勧めの方法ということになります。やり過ぎは不信感や居心地の悪さを与えてしまうため注意が必要です。

【両目と口の3点を頂点とした三角形の部分】この部分は「社交ゾーン」と言われていますが、相手があなたの社交ゾーンに目がいっている場合は、あなたに対して安心してリラックスしている状態といえます。あなたと良好な関係を築いていきたいという心の表れです。

男性と女性の視線の違い

人の心理として、目線に関する心理をご紹介しましたが、実は男女によっても少し違いがあるようです。検証する相手が男性なのか?女性なのか?でも変わってきますので、その違いについて解析していきます。

男性の場合

基本的に、興味のある異性に対して相手の目を凝視したり、瞳孔が開く傾向がありますが、男性の場合は恥ずかしさから、目線を下へとズラす傾向にあります。そして、‟話を聞くとき”に好きな女性の目をジッと見るようです。

女性の場合

男性が好意のある異性に目線をそらすのに対し、女性は逆に恥ずかしがらずに‟ジッと見る”傾向にあります。女性がジッと自分を見てきた場合、脈ありかもしれませんね。

しかし、女性はわかっていてこのテクニックをつかって思わせぶりな態度をとっていることもありますので注意です。そして、女性は‟話すとき”に好きな男性をジッとみます。

このことから、男性よりも女性のほうがウソをつくのが上手なようです。男性はつい目をそらしてしまいますが、女性は堂々と目を合わせてウソがつけますので、男性が女性の嘘を見破るのは至難の業かもしれませんね。

まとめ

視線の心理についてお話してきました。右上を見る人は「必ずしも嘘をついているとは限らない」という事がおわかり頂けたかと思います。

しかし、その状況や話の内容によっては嘘であることを見破れるようでした。そして、詐欺師や嘘に慣れている人はこの目線の動きを理解しており、自分である程度コントロールできるようです。

ただ、瞳孔まではコントロールできませんので判断に迷ったときは目の奥に注目してみると騙されずに済むのかもしれませんね。

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