気付けばよく一緒にいるし、二人きりで出かけることもある。でも「付き合おうか」なんて話が出たことは一度もない・・・。
そんな間柄の男友達に対して「私たちってどんな関係なの?」と疑問を抱いた経験があるという人は多いでしょう。
男女のお付き合いが始まる瞬間というのは、実に曖昧なもの。
どちらかの「お付き合いしてください」という告白から始まるばかりでなく、これといったきっかけもなくいつの間にか交際が始まっていたり、大人同士なら体の関係から始まることも珍しくありません。
また、性別や世代によっても、友達と恋人のボーダーラインは大きく異なります。
そこで今回の記事では、「付き合う」とはどういうことなのか、様々な角度から深く掘り下げて考えてみました。
「私たち、付き合ってるの?」曖昧な関係に悩む瞬間3つ
昔から、「付き合う」というと「恋人同士になること」とイコールだと考えるのが一般的。
しかし近年では、”キスフレ”や”ソフレ”などのような新しい男女の関係性がいくつも見られるようになり、「付き合う」ということの定義はどんどん曖昧になってきているように思います。
しかし、いわゆる”友達以上恋人未満”というどっちつかずの状態を好ましく思わない女性は多いもの。実際に、ある調査では全体の7割近い女性が「曖昧な関係に悩んだ経験がある」と答えています。
では、女性たちが親しい男友達に対して「これって付き合っているの?」と疑問に感じる瞬間とは、一体どのような時なのでしょうか。
①告白をされていない
手を繋いだり、キスをしたり、セックスをしたり・・・など、本来ならば恋人同士がするような行為を既にしているにもかかわらず、「じゃあ付き合おうか」といった告白の言葉がないというのは、女性がもっとも戸惑うシチュエーションなのではないでしょうか。
先ほどお話したように、特に近年は”セフレ”や”キスフレ”といった男女の形も珍しくはない時代。肉体関係があったとしても、決定的な言葉を聞かない限りは、付き合っているという確信がなかなか持てないですよね。
②会わない・連絡を取り合わない期間が長い
普通のカップルであれば、「休日=デート」というのが当たり前の流れ。仕事や学校の都合で会えない時でも、毎日のようにLINEを送り合ったり、電話で話したりするものです。
しかし、頻繁に連絡を取り合ったり、デートをする機会がほとんどないなど、友達同士のようなライトな付き合いをしているようなケースでは、本当に付き合っているのかどうかがわからなくなってしまうこともあります。
恋人ができても自分の時間を大切にしたいという男性も多いですが、女性側からすればイマイチ本気度が感じられず不安になってしまうのでしょう。
③付き合い方が友達の頃とほとんど変わらない
恋人同士というと特別な関係のように感じられるもの。しかし実際はキスやセックスをするようになったくらいで、他は何も変わったところがない・・・。友達関係が恋愛関係に発展した二人によくありがちなケースです。
確かに、会ったり連絡を取り合ったりする頻度や、二人で遊びに出かける場所がそれまでと変わらなかったりすると、「彼女になった」という実感が湧きにくいのかもしれませんね。友達の期間が長いほど、友達と恋人の差がどこにあるのかわからなくなってしまいそうです。
【世代別】「付き合う」ってどういうこと?
一般的には「男性よりも女性のほうが人の感情を汲み取ることに長けている」なんて言われますが、親しい男性との曖昧な関係をどう判断するべきかは、女性にとっても非常に難しいもの。
これは、世間において「付き合う」ということの明確な定義が存在しないから。恋人同士の関係は、結婚のように社会的に承認された関係ではありませんし、「○○したから付き合っている」といったカップルになるための基準のようなものもありません。
冒頭でも触れましたが、「付き合う」ということに対する考え方は、個人の性別や世代によっても大きく異なるものなのです。
では、世間の人たちは「付き合う」ということをどのようにとらえているのでしょうか。まず世代別の傾向を探ってみました。
中学生・高校生の「付き合う」とは?
男女交際が低年齢化していると言われている昨今、中学生や高校生のカップルも珍しくありませんが、将来的なことまで見据えたうえでお付き合いをしているという人はほとんどいないはず。
とはいえ、いずれ別れることを前提に付き合っている人たちなどいないでしょうし、むしろ若さゆえのひたむきさで真剣に相手と向き合っていることでしょう。
しかし、学生は家庭や社会から守られて生活をしています。自活している社会人ほど、現実的かつ具体的に将来のビジョンを考えることができるわけでもありません。
では、なぜ中高生はお付き合いをしたいと考えるのでしょうか。それはズバリ「今を楽しく過ごしたいから」です。
中高生にとっては「好きな人がいる」というだけで学校に行くのが楽しくなるもの。
ただし、”好き”ということの本当の意味はそこまで理解していないため、「顔が好み」「部活で活躍している姿がカッコイイ」「一緒にいると楽しい」といった気持ちが好意に繋がることがほとんどでしょう。その場のノリで、ということもありそうですね。
お付き合いに発展した場合は、中高生カップルであれば一緒に登下校をしたり、放課後に二人で遊んだり、学校行事でペアを組んだり・・・などが一般的ですが、こうした好きな人とのちょっとした出来事は、学校生活をより充実したものにしてくれます。
また、中高生にとって、彼氏彼女がいるということは一種の”ステータス”。周囲の友人たちから「イケてる」「リア充」などと認識されたいがために相手を求める人も少なくないようです。
大学生の「付き合う」とは?
「大学デビュー」なんて言葉もありますが、親元を離れたことによって急に男女関係が派手になるような人が出てきたり、合コンや飲み会などの出会いの場に参加する機会が増えたことで軽いノリの恋愛を次々と楽しむ人も少なくありません。
しかし、大学生活も終盤にさしかかり、就職を間近に控える頃になると、自分と交際相手の将来のことを考える必要が少なからず出てきます。
たとえば、卒業後にお互い別々の土地で就職をすることが決まったカップルがいたとします。二人はいずれ「好きだから遠距離恋愛を続けていく」あるいは「遠距離で辛い思いをするくらいなら別れる」という選択を迫られることになりますよね。
最初は中高生の頃のようなノリで付き合ったとしても、この時点で「”好き”や”楽しい”という気持ちだけで付き合い続けるのは難しい」という現実に直面するわけです。
こうした経験から、相手に対する好意があることはもちろん、将来もきちんと見据えながらお付き合いをすることが大切だということを少しずつ理解していきます。
社会人にとって「付き合う」とは?
家族や社会に守られて暮らしていた学生時代とは異なり、社会人はすべての物事に対して自分自身で責任をとらなくてはいけません。
この年代になれば、お付き合いをしている相手とは体の関係を持つようになることがほとんどですが、そうなれば当然「妊娠の可能性」が出てきます。万が一そうなった時に真っ先に考えるのが、多くの場合「結婚」でしょう。
そのため社会人は、「好き」という気持ちがあることを大前提としながらも、「仮に結婚して夫婦になっても後悔しない相手なのか」ということを重視したうえでお付き合いをする傾向が強くなります。
性格や価値観の合う合わないはもちろんのこと、経済力や家族関係などの結婚に大きく関係する部分が交際相手選びの基準に含まれるようになるのもこの年代からです。
【男女別】「付き合う」ってどういうこと?
「付き合う」ということの定義を世代別に見てみると、お互いに「好き」という気持ちやノリだけでお付き合いができるのは高校生くらいまで。その後は社会的立場が変化するにつれて、次第に他の要素も考慮したうえでお付き合いをするようになる傾向があることがわかりましたね。
では、男女別ではどのような違いがあるのでしょうか。
「付き合う」ことの定義が男女で異なる理由
先ほどのお話からもおわかりいただけたかと思いますが、社会人になると「好き」という感情だけでなく、将来を見据えた様々な要素を考えてお付き合いをするようになる傾向があります。
したがって、社会人の皆さんが親しい男性との曖昧な関係をどのように判断するかは、相手が自分に対して「表面的なところだけでなく深いところまで見てくれているか、受け入れようとしてくれているか」という点が基準のひとつだと言えるでしょう。将来の結婚相手を適当に選ぶような人なんていませんからね。
しかし、そうした態度が見られても、やはり「付き合ってください!」などの決定的な言葉がなければ、女性はやはり付き合っているとは実感しにくいもの。
男性は言葉によるコミュニケーションが苦手だとはよく言われますが、女性としては好きなら好きとはっきり示してほしいですよね?
そこで筆者は考えました・・・「付き合う」ということに対する考え方が男女で違う理由を、心理学的な側面から紐解いてみようと!
ちなみに筆者、心理学者でもカウンセラーでも何でもありません。大学時代にほんのちょっとだけ心理学を勉強してはいましたが、現在はただの主婦です。
あくまでも素人による考察ですが、よろしければ参考にしてみてくださいね。
女性は「不安定なもの」が怖い
先ほど「女性の7割は気になる異性との曖昧な関係に悩んだ経験がある」というお話をしました。
これは、女性は男性よりも「物事の白黒をはっきりつけたがる」傾向が強いから。
心理学的には、人間は誰しも、先が見えない不安定な物事やはっきりしない曖昧な物事に対して不安を感じやすいと言われています。なぜなら、そこには失敗したり傷ついたりする可能性が少なからずあるからです。
この不安な気持ちが、女性は男性よりも強いんですね。そのため、物事の白黒をはっきりさせて安心感を得ようとするんです。
友達以上恋人未満なんて、まさに傷つく可能性大の曖昧かつ不安定な状態ですよね。多くの女性が不安になってしまうのは当然のことなんです。
はっきりさせたいのは「覚悟を決めたい」という本能
女性が男性との関係をはっきりさせたい理由はもう一つ。これは生物学的な観点からのお話になります。
男性には「より多くの子孫を残したい」、女性には「より優秀な子孫を残したい」という本能が備わっていることをご存知の人も多いでしょう。
浮気性の男性が多いのは本能のせい、なんて言われていますよね(現在は”本能はまったく無関係”という考え方もあるそうですが・・・)。
一方、一途な人には女性が多いというのも、やはり本能が関係していると言われています。
女性は男性との間に子供を産み、そして育てていくわけですから、自分が選んだ男性と一生を添い遂げる”覚悟”を決めなければならないんですね。
しかし、男性が曖昧な態度をとっていれば、腹を括ろうにも括れません。そこで女性は「私のこと好きなの?」「結婚する気はあるの?」といったように、二人の関係性をはっきりさせようとするんです。
「言葉がない」のは信頼の証・・・かも?
「釣った魚にエサをやらない」という表現が使われるのは、ほとんどが男性に対してですよね。
この言葉どおり、男性は付き合う前はすごく優しかったり連絡もマメだったりしますが、付き合ってからはそんな態度もどこへやら、ぶっきらぼうだしLINEも電話もたまにしかしてこない・・・という人が多いです。
これが多くの女性を不安にさせているところなのですが、実はこうした態度を取るのは、男性が「信頼関係が築けている」と感じている証拠なんだそうですよ!
女性としては好きなら好きと言ってほしい、好きならマメに連絡を寄越してほしい、と思ってしまいますが、男性は信頼関係ができていると感じている相手には「わざわざそんなことしなくても気持ちは十分伝わっているだろう」と思っているようです。
つまり、親しい関係が長く続いているにもかかわらず「付き合おうか」という言葉がないのは、もう既に”信頼できる大切な人”として認定されている可能性があるということ!
連絡を取り合わない期間が長い、友達から恋人になったのに付き合い方が変わらない、などのケースも同じことが言えそうではないですか?
はっきりさせたいのが女性なら、察してほしいのが男性。男女の様々な場面で起こる食い違いです。
「私たち付き合っているのかな?」と疑問を感じた時には、これまでどんなふうに関係性を築いてきたのかを振り返って考えてみると、答えが出るかもしれませんね。
社会人男女が考える「付き合う」ことの定義6つ
ここまでで、「付き合う」ということに対する感覚や考え方は、年代や性別によって大きな違いがあることがおわかりいただけたでしょう。
これらの違いに人それぞれが持つ恋愛観が加わるのですから、「付き合う」ということに対する明確な定義など存在しないほうが当たり前なのかもしれません。
とはいえ、世の中のお付き合いをしている男女は、何か基準となるものを満たしているから「付き合っている」と言えるわけですよね。
そこで最後に、「付き合う」ということの一般的な定義を、ネット上に多く寄せられている意見を参考にまとめてみました。
◆「付き合う」ということの定義
- 告白して「OK」をもらっている
- 定期的に連絡を取り合っている
- 周囲の人たちにも「恋人同士」だと認められている
- 記念日やイベントを一緒にお祝いする
- 体の関係がある
- 結婚を視野に入れている
二人一緒の時間を過ごす中で、手を繋いだりキスをしたり、さらには体の関係があるのであれば、それはもう明らかに”友達”のラインは超えているということでしょう。
しかし、先ほどもお話したように、現在は”キスフレ”や”セフレ”、”ソフレ”といった男女の関係も珍しくはない時代。スキンシップや体の関係の有無だけで「付き合っている」と認識するのは、相手の気持ちとの食い違いが生じてしまう可能性もありそうです。
キスフレやセフレといった遊びの関係と、本命の恋人との違いは、まず周囲に紹介できるかどうか。たとえ仲が良い友達であっても、「俺のセフレの○○さん」とは紹介できませんよね。
また、誕生日や記念日、クリスマスなどのイベントの過ごし方も、遊びの相手と本命の相手とでは大きな違いがあらわれます。本当に好きな相手であれば、時間やお金の面で少々の無理をしてでも喜ばせたいと考えるものですが、遊びであればそこまで考えるようなことはしません。
さらに、社会人であれば「結婚する意志の有無」も重要なポイント。将来の話をして嫌がるようなそぶりを見せないのであれば、本気でお付き合いをしているものだと考えて良いのではないでしょうか。
まとめ
今回の記事では、「付き合う」ということについて様々な角度から考えてみました。
筆者自身、「付き合う」ということをここまで深く追究したのは初めてですが、「付き合う」ということの定義を一律にするのは限りなく不可能に近いということが改めてわかりました。
世代や性別、そして個人の持つ価値観が異なるほか、時代の流れとともに男女の付き合い方に様々なバリエーションが追加されることも、定義を複雑にしている理由なのでしょうね。
気になる男性や恋人との関係がイマイチよくわからない・・・そんなお悩みを持つ女性は、勇気をもって直接問いただしてみても良いのではないかと思います。
記事中でもお伝えしたように、白黒はっきりさせたいのはオンナの性。答えはどうであれ、自分自身がスッキリした気分になれるはずですよ。
少し長くなってしまいましたが、最後までご拝読いただきありがとうございました。
素敵な恋ができますように・・・!
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