苺の花言葉や名前の由来を知ろう!野イチゴの花言葉の意味は?

日本人はイチゴがとても好きです。

江戸時代頃にオランダから輸入された果物の一つですが、長い年月をかけて、すっかり日本人好みに改良されています。いまや年中ケーキ屋さんにはイチゴのショートケーキが並び、クリスマスもブッシュドノエルよりはイチゴのケーキ、デザートにもトッピングとして欠かせないものです。その他和菓子や焼き菓子に転用されているものもありますね。

イチゴを生で食べるのは、実はアジア諸国のみです。その中でも、日本産のイチゴの甘さは格別です。ほとんどの国のイチゴの味は、日本の物と比べると酸っぱいものが主です。

外国人観光客にも、ビニールハウス栽培のみずみずしい大きな甘いイチゴを食べられる、イチゴ狩りは人気スポットです。

実ばかりに目が行きますがイチゴにも可憐な花が咲きます。イチゴの花言葉をご紹介します。

イチゴの基本的データ

大人も子供も大好きなイチゴ。イチゴの基本的な情報をご紹介します。

イチゴとは

イチゴ狩りに行かれた方はご存知だと思いますが、イチゴは木になりません。草本性の植物になる果実なので、実はイチゴは野菜に分類されます。

赤い実に見えるところは、花托(かたく)、または花床(かしょう)と呼ばれる、花茎が膨らんだもので、種は果実の表面にあるツブツブとしたものです。種をまくときはこのツブツブ部分を土にまきます。

  • 科・属名:バラ科オランダイチゴ属
  • 学名: Fragaria × ananassa(フラガリア アナナッサ)
  • 和名:苺
  • 別名:オランダイチゴ
  • 英語英:Strawbeeey, Garden strawbeeey
  • 原産地:南北アメリカ

食用イチゴとして

現在日本でイチゴと呼ばれ、食べられているイチゴは「オランダイチゴ」と呼ばれる品種のものです。18世紀にオランダで作られた栽培種で、北米産のバージニアイチゴとチリ産のチリイチゴを交配した種類です。

食べやすい形状と独特の香りは大人にも子供にも愛され、生食だけでなくジャムやジュースに加工されて食されています。軸に近い部分より、先端の方が糖度が高く、実の中心よりも表面の方が甘いとされています。

日本でも西洋でも、オランダイチゴが広まる前は野生のイチゴ、ヨーロッパではワイルドストロベリー、ウッドストロベリー、日本ではエゾヘビイチゴと呼ばれる多年草の野イチゴや、低木のクマイチゴなどが食べられていました。

昨今では、たくさんの実をとるために、ミツバチを放し飼いにして効率的な受粉ができるハウス栽培が主流になり、冬でも食べることができます。 残念なことに、イチゴの花には蜜がないので、イチゴの蜂蜜をとることはできません。

家庭で栽培

観賞用として、また家庭菜園としても人気があります。

食用として園芸店などでは、苗の形で売られています。一般に販売されているイチゴの苗は、花が咲き、実がなるまで半年ほどです。イチゴは親株からランナーと呼ばれる蔓を伸ばし、子株孫株と増やし越冬して実をつけます。暑さには弱いですが、寒さに強いものが多く、プランターでも十分に育ち実をつけるので注意をすれば初心者でも育てることができます。

ガーデニング用・観賞用には、緑が濃いものや、葉の形に特徴のある野生種が人気です。

花の旬は3月から5月頃、一週間ほど花持ちします。 

名前の由来

学名「Fragaria」(フラガリア)は、ラテン語で香るという意味の「Fargare」から来ています。果実が香ること由来しています。Ananassaは、ananas(パイナップル)が由来です。香りが似ていると言われていたそうです。

漢字の「苺」は、くさかんむりに毎と書いてもイチゴと読みます。「毎」「母」には、子をどんどん産む、つぎつぎ増える」という意味があり、イチゴの茎が地面を這うように伸びることを、くさかんむりを付けることで「植物がどんどん増える」ということを表しています。

英語名「ストロベリー」は、ベリーの畑にストロー(麦わら)を敷いたことに由来してる、と言われていますが、イチゴの畑に敷き藁をするのは、日本の栽培方法なので信ぴょう性が薄いとされています。

Stray=あちこちへ這う、Berry=小果類という意味で、イチゴの茎があちこちへ伸びることに由来している説もあります。

日本での名前の由来

日本で「いちご」の呼び名は「いちびこ」の略であると言われていますが、実ははっきりしていません。日本書紀には「伊致寐姑(いちびこ)」の名前が既に登場していました。

いちびとは一位樫のことで、イチゴの実が一位樫の実に似ていることから、いちびこと言わていた、おびただしいを意味する「いち」、深紅色を表す緋から「び」、小さいものをさす子から「こ」で、「いちびこ」など、所説あります。

他にも江戸時代以降の野生のキイチゴの実が、筋子やいくらに似ていることから、「魚(いお)の血のある子のごとし」の、魚のい、血のち、子のこをとって、「いちこ」から、「いちご」になった説もあります。

イチゴ全体の花言葉

イチゴは新築祝や、家庭を持っている人に贈ると喜ばれます。

3月31日、4月13日の誕生花ですが、1月15日はイチゴの日だそうでこの日の生まれの人に贈るのも相応しいでしょう。

またイチゴには花だけでなく、果実と葉にも意味があります。果実は「成果が実る」、葉は「尊敬と愛」「誘惑」です。

「しあわせな家庭」

イチゴの花言葉「しあわせな家庭」は、親株から多数の蔓が伸びている様子か、つけられたと言われています。

伸びた蔓それぞれが赤い実をたくさんつけ、根を張り成長する姿を、昔の人は家庭の在り方に例えたようです。 

「尊重と愛情」「完全なる善」

イチゴがキリスト教に置いて、聖ヨハネと聖母マリアに捧げられ、象徴とされていることにちなんでいます。キリスト教の信者たちが、信仰の思いを募らせたところから「尊重」の言葉も生まれました。 

「先見の明」

西洋の古い時代にイチゴの根と葉を漬けた水で、目を冷やすと視力を回復させると信じられていたことに由来します。目が良くなればきっと先の見通しが良くなる、ということでしょう。 

「あなたは私を喜ばせる」

フランスで言われていた花言葉です。甘い香りと聖なるものを象徴した花のイメージは、情熱的な花言葉をつけさせたようです。

英語圏での花言葉

Esteem and love」尊敬と愛「Perfect goodness」完全なる善「Perfect excellence」完全な優秀さ「Perfection」完璧「sweetness」甘味など。

ヨーロッパまで広げると、各国に花言葉が違い、これほどたくさんの花言葉を持つ植物は珍しいでしょう。しかしネガティブな意味を持つ花言葉は稀です。主にキリスト教の聖ヨハネと聖母マリアのイメージからきているものが多いようです。 

その他イチゴの花言葉

野イチゴの種類によって、その種だけが持つ花言葉もあります。贈り物の時は混同しないよう気を付けましょう。

キイチゴの花言葉

「嫉妬」「後悔」「羨望」「後悔」「謙虚」の花言葉を持ちます。

ちょっとマイナスなイメージのキイチゴの花言葉は、ネイティブ・アメリカンの昔話がもとになっています。「インディアンの若者が水面に映ったキイチゴの実をとろうとして、川に落ち、実は果実は岸辺になっていたと気が付いて、悔し紛れに枝を叩くと、実は全部川に落ちてしまった」というお話です。

「謙虚」は、大きな葉と比べ、実や花が小さいことからついたようです。

ヘビイチゴ

別名毒イチゴ、藪蛇イチゴと呼ばれ、毒はありません。虫刺されにその実を塗ると、かゆみ止めになると登山家には欠かせない実です。

一見すると美味しそうな実は、毒はありませんが、美味しくないので、食用には適しません。「こんなものはヘビくらいしか食べない」と言われたことから、ヘビイチゴの名前が付いたそうですが、実際にはヘビは食べません。

一見すると美味しそうで、口に入れると甘味もなく酸っぱいだけのそれは「悪魔のような魅力」「可憐」の花言葉がつけられました。 

冬イチゴ

その名の通り、秋から冬に花を咲かせ、11月~1月頃に実をつけます。花言葉は「尊重と愛情」「未来への予感」「誘惑」です。

はっきりした由来はわかりませんが、食べ物に乏しい冬に実る冬イチゴは生き物たちの命をつなぎ、未来を感じさせるものだったのかもしれませんね。

その他、バライチゴ(ミヤマイチゴ)に可憐な乙女、ラズベリーに愛情・深い愛、モミジイチゴにいつも愉快などの花言葉がついていますが、どれも由来は不明です。 

イチゴの言い伝え

天国の門を訪れた際に、イチゴの汁が口の周りについていると、地獄へおとされてしまう。

そんな伝説があります。これは「聖母マリアはイチゴ好き」ということからきています。口の周りにイチゴの汁がついていると、マリアのイチゴを盗んだとして、地獄へおとされるのです。

これはそもそも、別の神話のエピソードをキリスト教に転じたために生じた違和感です。

もとは、北欧神話に登場する神々の王オーディンの妻、愛と結婚の女神フリガの伝説です。北欧神話では、イチゴは女神フリガの果物と考えられていました。女神フリガは幼子が亡くなるとそれを悲しみ、亡骸をイチゴで包み、天へ送り上げたと伝えられていました。

本来の北欧神話では、「子供の魂を象徴するイチゴを食べることにより、地獄へ落される」という肝心なことが抜けてしまい、キリスト教ではイチゴ汁は地獄行きという、おかしなことになってしまったのです。

イチゴの果実の健康効果 

イチゴは、美の女神アフロディーテ流した涙が、地上で赤いハートの形を描いて生まれた果物ともいわれています。

フリガとアフロディーテという、女神とゆかりの深いイチゴは、果実は、ビタミンCや葉酸、アントシアニンが豊富で、美容効果・老化防止などの効果があるとされています。

特にビタミンCはレモンより多くの量が含まれます。ビタミンCはメラニン色素を抑制しコラーゲンの生成も促進しますので、美肌美白を目指す女性に優しい果物です。

さらにペクチンは整腸効果がありコレステロールの吸収を抑え、カルニチンは脂肪燃焼を促進、アントシアニンは抗酸化作用があり老化を防止、カリウムは体内の余分な塩分を外に出してむくみを解消します。他にも葉酸や鉄分などが含まれ、女性に優しい果物なのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

イチゴ大国日本の生産量はアメリカ、スペインに次いだ世界第三位を誇ります。

イチゴの果実をプレゼントやお土産にするケースは多いですが、鉢植えをプレゼントとして贈られることは少ないようです。とてもすてきな花言葉を持ち、家庭でも割と手間なく育てることができるので、お祝いとしてもおススメです。

また自分のうちで収穫できたイチゴを味わうのも格別です。 

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