リコリスの花言葉を知ろう!様々な迷信や名前の由来も紹介!

リコリスという花を知っていますか?もしかしたら彼岸花という名前でなら聞いたことがあるのではないでしょうか。リコリスは実はおめでたい花なのですが、お彼岸に咲く花というイメージが強く、怖いイメージを持っている人も多いようです。

実際日本での人気は低く、生産数はあまり多くないのですが、欧米ではリコリスは人気のある花の1つとなっています。ではそんなリコリスにはどのような花言葉があるのでしょうか。

ここではリコリスの花言葉や由来についてご紹介します。

リコリスの花を知っていますか?

リコリスの花を知っていますか?

リコリスという名前をあまり聞きなれないかもしれません。日本では彼岸花という名前で知られた花です。ではリコリスとはどのような花なのでしょうか。

リコリスの基本情報

リコリスはヒガンバナ科ヒガンバナ属(リコリス属)の球根植物です。日本では彼岸花という名前の他に曼殊沙華や天蓋花という名前で知られています。ちなみにヒガンバナは彼岸花と書くのですが、悲願花と書く場合もあるようです。

リコリスと言えば、秋のお彼岸の時期にあぜ道に群生して咲く彼岸花のイメージが強いのですが、リコリスは種類が多く、早い種類なら7月には咲き、遅い種類なら10月に咲きます。

多くは日本や中国に広く分布しており、日本にはシロバナマンジュシャゲやキツネカミソリ、ナツズイセン、ショウキランなどが自生や栽培によって咲いています。

どの品種も開花の期間は1週間ほどと短めです。花色は赤が日本では知られた色ですが、白色や黄色など比較的品種が多めです。

ちなみにマメ科の甘草という植物もリコリスと呼ばれています。ヒガンバナ科のリコリスは毒があるのですが、甘草は漢方や生薬ですので間違えないようにしましょう。

リコリスの名前の由来について

リコリスの名前ですが、リコリス、彼岸花、天蓋花、葉不見花不見などの別名があり、それぞれ由来があります。ここではそれぞれの由来についてご紹介します。

●リコリス

リコリスはギリシャ神話に登場するリコリアスという海の精が由来となっています。海の老人ネレウスとその妻ドリスの間に生まれた50人の娘の1人がリコリアスなのです。リコリスの神秘的な美しさとリコリアスのイメージがぴったり合ったのでしょう。

●曼殊沙華

曼殊沙華はサンスクリット語の「manjusaka」を音写した言葉で、天界に咲く花という意味があります。仏教の経典によると、おめでたいことが起こる前兆として天から赤い花が降ると言われており、曼殊沙華はとても縁起が良い花なのです。

●天蓋花

お寺には仏像の頭の上に天井から傘状の装飾が吊り下げられています。これを天蓋といい、リコリスの花が外側に沿っている様子が天蓋に似ているとして天蓋花という別名が付いたのです。

このほかにも狐の剃刀や狐の松明など、花の姿を連想する由来はいくつかあります。

●葉不見花不見

葉不見花不見はリコリスの特徴から来た呼び名です。リコリスは球根から茎が伸びて花が咲いて、花が散った後に葉が出てきます。このように花と葉が一緒に存在することが無いのです。

決して出会うことが無い花と葉が想い合っているという結ばれない恋人のようなロマンチックな意味が込められています。

ただし、リコリスにはこのほかに異名が多く、1000種類以上あると言われています。中には死人花や地獄花、幽霊花、狐花、捨子花、痺れ花、独花など怖い異名があります。このように不吉な名前が多いのですが、別名が多いということはそれだけリコリスが人々の生活に密着してきたと言えるでしょう。

リコリスの迷信について

実はリコリスには様々な迷信があると言われています。どのような迷信があるのでしょうか。

リコリスの迷信について

リコリスには様々な迷信があるのですが、特に有名な迷信をご紹介します。

●リコリスを持ち帰ると家が火事になる

リコリスの鮮赤色花が炎を連想されるため、この迷信が生まれました。

●リコリスを摘むと死者がでる

これは誰かが死ぬという意味ではなく、お墓の周囲にあるリコリスを摘むことで、ネズミやモグラなどから遺体を守ることができず、掘り起こされれてしまうところから生まれました。

●リコリスを摘むと手が腐る

この迷信はリコリスの毒が由来となっています。摘んだくらいでは手が腐ったりしませんが、経口摂取したら毒の症状が出ます。そういったトラブルから子供を守るために広まりました。

多くの不吉な迷信があるのですが、その背景としては、毒を持つ植物なので、安易に持ち出さないようにという意味があるのだと言えます。

リコリスは毒がある?

彼岸花には毒があることは有名なのですが、花や茎を少し触るだけでは問題はなく、経口摂取で毒の症状がでます。ヒガンバナは全草有毒というもので、花や茎、葉っぱにいたるまで全ての部分に毒性物質が含まれています。

特に球根にはリコリンという有毒物質が多く含まれています。彼岸花の球根1つでネズミ1500匹を殺せるくらいのリコリンが含まれているのです。

人間の場合は大量に摂取しなければ、命に関わることはありませんが、呼吸困難や嘔吐下痢になる可能性があります。また、リコリンを解毒する薬は存在せず、下剤や催吐薬を投与する治療法が行われます。

ただし、彼岸花はお墓の近くに植えることで、土葬した遺体を地中の動物から守って傷つけないようにする役割があるので、怖いという印象だけでは無いようです。

リコリスの花言葉について

ではリコリスにはどのような花言葉があるのでしょうか。ここではリコリスの花言葉についてご紹介します。

リコリスの花言葉について

リコリスの花言葉を挙げると以下のようなものが挙げられます。

  • 誓い
  • 独立
  • 悲しい思い出
  • 恐怖

このように意味深花言葉が多いです。悲しい思い出は、花が咲くときに葉がなく、葉がある時に花が無いという様子から意味が付けられたようです。

また、お彼岸の時期に咲き、墓前に植えられているイメージが強いため、恐怖という花言葉もつけられたのです。

彼岸花について

彼岸花は日本では死を連想する縁起が悪い花というイメージが強いのですが、実は全て悪い意味ということではありません。花の色に関係なく、彼岸花には以下の花言葉があります。

  • 悲しき思い出
  • 再会
  • 諦め

悲しい花言葉だけでなく、再会という意味があるので、昔からの知り合いに贈る花としてぴったりなのです。

ただし、墓前で死者と再会するという意味もあるため、縁起が悪い花言葉ととらえることもできます。悲しき思い出や諦めもネガティブな印象を持つため、どちらの花言葉も花束として贈る場合は適さないでしょう。

甘草の花言葉について

甘草は「かんぞう」と読むハーブで、リコリスと呼ばれています。英語名の「glycyrrhiza licorice root」から取られているのですね。甘草は北アメリカや、アジア、日本などで自生している漢方などに使われる植物です。

花は緑いろや白色が集まった花で、根っこの部分に砂糖の50倍もの甘味があります。そのため、漢方だけでなく、日本では醤油の甘味料として古くから使われています。

外国でもお菓子やドリンクの甘味料として使われています。さらに漢方としては「人参湯」や「芍薬甘草湯」「半夏淀心湯」などにも配合されています。

甘草は咽頭痛や咳、気管支炎などと言った風邪の初期症状に効果があります。

そんな甘草の花言葉は「順応」「悲しみを忘れる」の2種類です。また、悲しいときに甘草を眺めれば忘れることができるとも言われています。

失恋した友人に対して勇気づけるための花言葉として使うことがあります。

色別の花言葉

リコリスは色別にも意味が異なります。ここでは色別の花言葉をご紹介します。

●赤色

秋の彼岸に咲く、日本でもよく見かける品種は「リコリス・ラジアータ」と言います。リコリスの中でも最もポピュラーな赤い色のリコリスの花言葉は「情熱」です。

燃える炎のようなリコリスにぴったりですね。いつも全力で努力しているような熱い人に向けた花言葉です。

●白色

白いリコリスは「リコリス・アルビフローラ」と言います。白いリコリスの花言葉は「また会う日を楽しみに」と「想うのはあなた1人です」です。赤色のリコリスはお墓と相まって怖い雰囲気がありますが、白色のリコリスは純粋のイメージがあります。

「また会う日を楽しみに」はリコリスの1週間という短い開花時期が由来となっています。前向きな印象があるのですが、元々の意味は死者に向けた花言葉ですので、誰かに贈る場合は、相手に誤解されないようにしましょう。

黄色

黄色いリコリスは「ショウキズイセン」というもので、九州や四国に自生しています。赤いリコリスと比較すると、花びらが反りかえったような形をしています。黄色のリコリスは「深い思いやりの心」と「追想」という花言葉を持っています。

どちらも死者に対する意味合いが強く、過去の人に想いを馳せている様子が花言葉になっています。

ピンク色

ピンクのリコリスは「夏水仙(ナツスイセン)」と呼ばれています。花の形がスイセンに似ており、さらに夏に開花するところからその名がついています。花言葉は「思いやり」「辛く切ない痛み」「快楽」です。

淡い紫ピンク色をしており、寂し気な姿をしているため、切ない花言葉が多いのです。「快楽」という花言葉は、何もないところからいきなり花を咲かせることからつけられました。

まとめ

今回はリコリスの花言葉や由来などについてご紹介していきました。日本では彼岸花として親しまれているため、お墓にある花というイメージが強く、あまり良い印象を持たれません。

実際彼岸花は赤は情熱だけでなく血も連想することができるため、少しおどろおどろしい印象を与えそうです。

リコリスの花の花言葉は切ないものや贈るのに向いてない花言葉が多いため、人にリコリスの花を贈るときは工夫して相手から変な誤解を生まないようにしたほうがよさそうです。

もし贈り物にするときは白のリコリスなど、あまり悪い意味がない花で、メッセージを添えることで、誤解されにくくなるでしょう。

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