アイリスの花言葉を種類別に紹介!フランスと関係が深い?

だいたいの物に意味があるように花にも花言葉があります。色々な花につけられた花言葉はその花をより一層輝かせてくれます。その意味によって花の印象に影響を与えたりするものでもあります。

特に日本人は花言葉に価値を見出していますから、贈り物などでも花言葉から選んでいく人も多いのではないでしょうか。綺麗なお花の花言葉を知ることで、もっとお花について知ることができるでしょう。

今回はアイリス、日本名ではアヤメという名前で知られています。女神イリスの名前を持つアイリスですが、どのような花言葉を持っているのでしょうか。

今回はアイリスについて紹介していきます。

アイリスの花言葉を知っていますか?

あなたはアイリスという花を知っていますか?アイリスはアヤメ科アヤメ属の花全般を指します。つまり、カキツバタやオランダアヤメ、ドイツアヤメ、ハナショウブなど全てアイリスになるのです。開花時期は5月頃で、色が豊富なので、とても楽しめます。そんなアイリスの花言葉を知っていますか?

元々は「イリス」が語源

元々は”虹”を意味するギリシャ語”Irisイリス”が語源です。虹は7色のプロズムで、みなさん知っての通り、色鮮やかでとても美しい空の架け橋です。

古くから自然のあらゆるものにポジティブな意味、ネガティブな意味両面が込められていました。

虹も同じで、ポジティブなイメージとして、希望や吉兆のシンボルとされてきました。

希望

虹は雨あがりの晴れ間に見ることができます。この虹は雨は必ず止むものなのだと教えてくれる希望の光そのものなのです。

他の意味としては、恋の伝言や良い知らせ、情熱などがあり、どちらにしてもアイリスの魅力をより一層引き立たせる花言葉と言えます。

勇気

もう1つの花言葉が勇気です。アイリスは一見優雅で可憐なお花ですが、湿地や山岳地、乾燥地など、意外とどこにでも咲いている花です。しかも比較的打たれ強い花で、どこに行っても会える花ということで、勇気もアイリスの花言葉となったのです。

これは古くから言われていることで、ギリシア神話やエジプトのファラオの墓石にアイリスが勇気の象徴として刻まれています。

アイリスにまつわる2つのお話

アイリスはギリシア神話とローマ神話の2つに出ているイリスを象徴しています。そんなアイリスにまつわるお話をご紹介します。

ギリシア神話

全知全能の神ゼウスとその妻ヘラから寵愛を受けていた美しくて慎ましい侍女のイリスがいました。ゼウスに見初められて何度も求愛されるものの、その度に断り続けていました。

幾度とない求愛に困っていたイリスはヘラに「どこか遠くへ行かせて欲しい」と懇願しました。ゼウスの浮気に困り果てていたヘラは聞き入れて、イリスに七色に輝く首飾りを与え、そして、神の酒のしずくを三滴振りかけて、大空を渡る虹の女神に変えました。そのときに振りかけた酒のしずくが地上に落ちて、鮮やかで美しいアイリスの花が咲いたのです。

イリスは神々の使者として虹を渡って天上と地上を往復していきました。

ローマ神話

最高の女神ジュノーは可憐で美しい侍女イリスを寵愛していました。ところが、ジュノーの夫であるジュピターがイリスに惹かれて求愛を始めました。それに困り果てたイリスはジュノーに「どこか遠くへ行きたい」と懇願しました。

ジュノーはイリスの健気な気持ちを受け入れて、虹のように七色に輝く首飾りを与えました。そして、神の酒を三滴ふりかけてイリスに大空を渡る力を授けました。

そのしずくが地上に落ちて、美しいイリスの花が咲きました。

種類別アイリスの花言葉の意味について

アイリスはカラーや種類別、国によって花言葉の意味が異なります。

色別花言葉

まずは花色別に花言葉の意味をご紹介します。

●白のアイリス

純白のアイリスには純粋や思いやりという花言葉があります。「あなたを大切にします」という意味があるため、ポロポーズや告白のときに贈るのがおすすめです。この場合男性が女性に贈ることが多いですが、身近な誰かにプレゼントとしてアイリスを送るのは有効だと言えるでしょう。

●紫のアイリス

アヤメ科の場合、多くが紫色のアイリスです。知恵や知識、バリエーション豊富な表現、雄弁などが花言葉です。

●青のアイリス

青のアイリスには信念や大きな志、強い希望などが花言葉になります。

●赤、黒のアイリス

赤や黒はあまり品種が多くないため、個別の花言葉はありません。

種類別の花言葉

「これは紫色だから」と紫色の花言葉を想像する人もいるでしょう。しかし、アイリスとしてではなく、アヤメやカキツバタと呼ばれる花々にはそれぞれ独自の花言葉があります。

●アヤメ

日本の植物でアヤメ科アヤメ属と名前にまでなっている日本におけるアイリスの代表がアヤメです。色は紫と白の2種類です。

花に網目模様があることから「アヤメ」という名前が付けられました。

花言葉は良い知らせ、気まぐれ、優雅などが挙げられます。

●カキツバタ

カキツバタは「いずれアヤメかカキツバタ」という慣用句があります。これは「どちらも優劣が付けられないほど優れている」という意味です。

つまり、それくらいアヤメとカキツバタは似ている花なのです。違いは花びらに網目が無く、乾いたところに咲くアヤメとは異なり、湿った土地で咲くなど真逆の特徴があります。

花言葉は「幸せが訪れる」です。花の色は白や紫、青みを帯びた紫などが挙げられます。

●キショウブ

キショウブはヨーロッパ原産のアイリスで別名をイエロー・アイリスと言います。色はその名の通り黄色いアイリスです。ちなみに現在は日本でも生息しています。

花言葉は便りや友情、幸福を手にする、情熱などが挙げられます。

●ハナショウブ

ピンクや紅紫、青紫色などと最も色彩豊かなのがハナショウブです。ハナショウブ(花菖蒲)という名前がついており、見た目もそっくりのため、菖蒲だと思われやすいのですが、菖蒲はショウブ目ショウブ科ショウブ属で、ハナショウブはアヤメ科アヤメ属ですので間違えないようにしましょう。

色が多い理由は戦国時代から江戸時代にかけて、品種改良が行われたためだと言われています。

花言葉は優しさや吉報などが挙げられます。

●イチハツ

イチハツには火の用心などの力があると言われています。火災だけでなく、嵐などの自然災害から守ってくれます。ただし、それが象徴的な意味として捉えられるでしょう。

恋愛面であまり燃え上がりすぎないようにと警告しているのです。

●ジャーマンアイリス(ドイツアヤメ)

ジャーマンアイリスはその名の通り、ドイツ原産のアイリスです。花言葉は燃えるような愛、情熱です。そのほかには恋の伝言や、素晴らしき結婚など結婚に関する花言葉が多く、情熱的な花だと言われています。

意外と怖いアイリスの花言葉

実はアイリスには怖い花言葉も混じっています。先述したイエロー・アイリスこと、キショウブには復讐という花言葉があります。なぜそのような花言葉になったのかは明らかになっていません。

ただ、復讐といっても恐ろしいことばかりではありません。「あなたよりも幸せになることが復讐だ」というシチュエーションもあり得ます。このように自分を前向きな意味で奮い立たせるために自室に飾るのもいいでしょう。

復讐は基本的にネガティブなイメージがありますので、キショウブはあまり送らないほうが良いでしょう。もちろん、キショウブには良い意味の花言葉もたくさんあります。

しかし、貰った側が「復習」という花言葉を知っていると変な誤解を招くなど人間関係でトラブルになる可能性がありますので、出来れば別の品種にしたほうがいいでしょう。

フランスと関係が深いアイリス

アイリスはギリシア神話に出てくる女神イリスが由来と言われていますが、実はイギリスやキリスト教などとも関係が深いと言われています。

フランス王室の紋章”フレール・ド・リス”

女神イリスが由来のアイリスの花は”文化と芸術の国”フランスの国花となっています。王家のも紋章である”フレール・ド・リス”もアイリスがモチーフです。

フランスの国花としてアイリスが選ばれたのはただ優雅で美しい花だったからではありません。実はちゃんと意味があります。

●6世紀、フランク王国(フランスの元)国王クロヴィス1世が掲げた

クロヴィス1世率いるフランク王国軍が敵軍と闘ってる時に、ライン川まで追い詰められてしまいました。もう諦めかというときにクロヴィス1世は、あることに気付いたのです。

ライン川にアイリスが咲いているのを見て、「近くに浅瀬がある」として、自軍を引き連れて戻れたと言われており、それから、クロヴィス1世はフランク王国のシンボルとしてアイリスを掲げたのです。

●ゲルマン民族だったクロヴィス1世の改宗

元々クロヴィス1世はゲルマン民族で、別の神を信仰していました。クロヴィス1世の王妃は生粋のカトリック教徒で、ずっと改宗を進めていたのですが、聞く耳を持ちませんでした。

そして、「ゲルマンの神が助けてくれなかったらキリスト教に改宗する」という約束をし、アラマン人との闘いに参加しました。

戦況は劣勢となり、このままでは負けてしまうという想いと妻との約束を思い出し、キリスト教の神に祈りをささげると、それに駒井されたかのうように、アラマン人に逆襲し、勝利することができたのです。これによりカトリック教徒になったのです。

●クロヴィス1世の洗礼

クロヴィス1世はその年のクリスマスに洗礼受けました。洗礼の時に聖母マリアが現れ、直々にアイリスを授けたという伝承が存在しています。

他にも伝承が数多く存在するものの、初代国王を称える証として、アイリスが王室の紋章となっていたことは明らかです。

●”聖王”ルイ9世の時に新たな意味が加わる

ルイ9世が国を治めるようになると、紋章としてアイリスに新しい意味が加えられました。県のように突き出した花弁をそれぞれ信頼、騎士道、智慧を表すようになりました。

まとめ

いかがでしたか?今回はアイリスの花言葉について見ていきました。アイリスは女神イリスが由来の花ということで少し神聖な雰囲気を感じさせます。

可憐で美しいイリスにぴったりな美しいアイリスの花は色や種類によって意味が異なりますので、プレゼントなどにする場合は、花言葉の意味をよく確認していくださいね。

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