日頃から占いがお好きな方でしたら、一度は「カバラ数秘術」という占いを試したことがあるのではないでしょうか。
数秘術では、数字を用いて人生傾向や性格的な特徴を診断します。古くから数字には人智を超えた不思議な力が宿っていると考えられてきました。現代の数秘術の基礎となる考え方を生み出したのは、古代ギリシャの数学者・ピタゴラスだと言われています。
このように長い歴史を持つ数秘術が今でも多くの人々に親しまれているのは、何といってもその的中率の高さに他なりません。プロとして活躍されている占い師の先生の中にも、数秘術を取り入れた鑑定を行っている方が多数いらっしゃいます。
そこで今回は、カバラ数秘術で性格や運勢を占ううえで重要となる「運命数」の求め方、そして運命数の中でもちょっぴり特殊な存在である「11」という数字に焦点を当て、詳しく解説していきたいと思います。
数秘術について
冒頭でも触れたとおり、「数秘術」とは数字を用いて性格の特徴や人生傾向などを診断する手法です。英語では「Numerology(ヌメロロジー)」と言います。
カバラ数秘術の歴史
数秘術の創始者は、古代ギリシャの数学者・ピタゴラスだと言われています。
ピタゴラスは、「万物は数である」という有名な言葉を残していますね。皆さんも学生時代に、教科書の中で目にしたことがあるのではないでしょうか。実はこの言葉こそが、数秘術の起源となるものです。
紀元前6世紀頃、ピタゴラスは「この世の森羅万象は”数”を内包しており、すべての性質は数字と計算によって解明できる」という思想を確立しました。そして、この思想のもとに設立した教団において数が持つ性質を研究し、宇宙の真理を追究しようとしたのです。
この思想はやがて西洋占星術やタロットとも結びつき、さらにユダヤ教の思想「カバラ」によって独自の神秘性や法則性が加えられ、当初は数学的・哲学的であった思想は占術として発展していきました。
運命数からわかること
数秘術では、私たち一人一人の性格の特徴や人生の傾向は「運命数」という数字の影響によるものだと考えられています。
運命数は、占いたい人の生年月日を簡単な計算式に当てはめるだけの簡単な方法で割り出すことができます。つまり、誕生日さえ知っていれば、自分自身だけでなく友達や気になる相手が「普段どんなふうに考えて行動しているのか」「どんなことに興味があるのか」「どんな人生を送るのか」といったことがわかってしまうのです。
なお、運命数には「誕生数」「エンジェルナンバー」といった呼称もありますが、今回の記事では運命数としてお話していきますね。
運命数の計算方法
運命数は、以下の手順で割り出すことができます。ご自身の運命数をご存知でない方は、ぜひ一緒に計算を行ってみてくださいね。
- 自分の生まれ年(西暦)の数字をばらし、一桁になるまで足し算する。
- 生まれた月日についても同様に、それぞれ一桁になるまで足し算する。
- 生まれ年、月、年から導き出した3つの数を、一桁になるまで足し算する。
【マスターナンバーについて】
数秘術では「11」「22」「33」のようなゾロ目を「マスターナンバー」と言い、特殊な要素を持った存在として扱います。
運命数を算出する際、「11月生まれ」や「11日生まれ」「22日生まれ」の方は、は数字をばらさずにそのまま「11」「22」として計算してください。
また、生まれ年、月、年から導き出された3つの数の合計が「11」「22」「33」となった場合も、さらに一桁にする必要はありません。「11」「22」「33」がそのまま運命数となります。
【運命数の計算例】
1981年8月18日生まれの場合、運命数は以下のように算出します。
- 生まれ年:「1+9+8+1=19」→「1+9=10」→「1+0=1」
- 生まれ月:8月なので、そのまま「8」
- 生まれ日:「1+8=9」
- 「1+8+9=18」→「1+8=9」
1981年8月18日生まれの方の運命数は、「9」となります。
「運命数11」の性格の特徴
さて、ここからは、数秘術における「11」という数字が性格や運勢にもたらす影響について詳しくご紹介いたしましょう。
運命数11を持つ人の性格や運勢は、「11」を構成する数字である「1」の影響を、そして1+1=2であることから「2」の影響も同時に受けていると考えられています。
「1」を運命数とする人は、自尊心が高い完璧主義者で判断力に優れ、リーダーとして活躍する素質が備わっています。一方「2」を運命数とする人は、優柔不断さが少々目立つものの、協調性を重んじる気配り上手で、グループのまとめ役となるタイプです。
こうした相反する二つの性質を併せ持っているのが、運命数「11」なのです。
優れた直感力の持ち主
先ほどお話したとおり、数秘術ではゾロ目を「マスターナンバー」と言います。マスターナンバーを運命数に持つ人は総じて波動が高く、スピリチュアルな世界と繋がる能力を兼ね備えているとされています。
こうした傾向は、ゾロ目である「11」を運命数とする人も例外ではありません。運命数11の持ち主には、人並み以上の直感が備わっています。
音楽や絵画など芸術分野で活躍する人のインタビュー記事などで、「イメージが天から降ってきた!」といったような表現をしばしば見かけますが、これはまさに運命数11の性質を表していると言えるでしょう。
運命数11の人は、斬新な発想や大胆な行動で時に周囲を驚かせます。しかし、そこには根拠も何もありません。すべては自分の直感の導きなのです。
いばらの道をも切り拓く「開拓者」の精神
優れた直感の持ち主であるうえに好奇心も旺盛な運命数11の人は、日常生活においては平凡やマンネリを嫌い、現状に満足するということがなかなかありません。常に未知なる世界に興味津々で、普通の人が通りたがらないような困難な道であっても率先して飛び込んでいきます。
しかし、たとえ険しいいばらの道であっても、直感をを活かした独自のアイディアで道を切り拓いていきます。そのため、新たな分野のパイオニア的存在となる人も少なくないのです。
感受性の高さゆえ、傷ついてしまうことも
生まれながらにして波動が高く、目に見えない世界からの感覚に気付きやすい運命数11の人は、他人の心情にも敏感です。会話を交わさずとも、ちょっとした仕草や表情から、相手が何を考えているかを直観的に察知してしまいます。
人の気持ちがよくわかってしまうがゆえに傷つくこともしばしばで、人間関係を煩わしく感じることも少なくありません。人に対する好き嫌いがはっきりしている人も目立ちます。
とはいえ、本来は人と関わることが好きなので、相手の欠点を理解したうえでうまく付き合うことができるタイプでもあるようです。
落ち込む時はどこまでも落ち込む
繊細な感性の持ち主である運命数11の人が一度落ち込んでしまうと、周囲は手が付けられません。想像力が豊かなために、あらぬ妄想を繰り返してはどんどん深みにはまってしまうのです。
孤独に弱い寂しがり屋なところがあるので、周りの人が自分から離れていくような出来事は特にショックが大きいでしょう。そのまま人間不信に陥ってしまう可能性もありそうです。
ただし、こちらは後ほど詳しくお話しますが、運命数11の人は決して精神的に弱いタイプではありません。少し時間はかかるものの、落ち込むだけ落ち込んだらあとは自力で立ち直ります。
どんな夢でも叶えてしまう、驚異の実現力!
高い洞察力を兼ね備えるがゆえに、知らなくても良い部分まで見えてしまう運命数11の人は、世の中に対して悲観的になってしまうこともしばしばです。そのため、自分の理想とする世界を頭の中に思い描いている人が少なくありません。
既存の枠にとらわれない独特の発想によって作られた理想郷を夢見る姿は、親しい友人や家族でさえも荒唐無稽に感じてしまうこともあるようです。しかし本人はいたって本気で、夢を叶える方法を常に考えています。
感受性の高さゆえに傷つきやすかったり、落ち込む時はとことん落ち込んでしまうナイーブな面が見られる運命数11の人ですが、実は非常にタフな精神の持ち主でもあります。他人には夢物語にしか思えないようなことも、持ち前の精神力と直感を活かしたアイディアで、やがて現実のものとしてしまうでしょう。
また、理想を追い求めて行動する運命数11の姿には、人の心を揺さぶる影響力があります。運命数11の人が描く夢に対して「何を馬鹿げたことを・・・」などと思っていた人ですらも、次第に巻き込んでしまうのかもしれません。
「運命数11」の歩む人生
「11」を運命数とする人はとても感受性豊かで、独特な想像力の持ち主でしたね。目に見えない様々なエネルギーを感じやすいので、神秘的な雰囲気を醸し出した存在感のある人も実際に多いそうですよ。
さて、そんな運命数11の人は、どのような人生を歩んでいくのでしょうか。
変化は人生のチャンス!
マスターナンバーの持ち主は、波乱万丈な人生を送る傾向が高いとも言われています。
11を運命数とする人も、人生の総合運としては「波乱万丈」です。まるでジェットコースターのごとく、アップダウンを繰り返す人生を駆け抜けることとなるでしょう。
しかし運命数11の人にとっては、人生において何らかの変化が起きた時こそチャンスの到来です。持ち前の好奇心と発想力を活かして変化を楽しむような姿勢で臨むことで、運気の流れが良い方向へと向かっていきます。
不可能を可能にするだけの強いパワーを秘めている人ですから、すぐに結果が出なくとも粘り強く努力し続けることで、やがて道は拓けていくはずです。
パートナーの存在が大きく影響する
繊細な感性の持ち主である運命数11の人は、良くも悪くも自分を取り巻く環境、特に人間関係からの影響を受けやすい傾向があるようです。
そんな運命数11の人の人生は、仕事や恋愛など様々な場面において「パートナー」となる人の存在が重要な鍵を握っています。他人に理解されにくいところがある運命数11の人を上手にフォローしてくれるようなパートナーに巡り会えるかどうかで、運命数11の人の生き方は大きく変わってくるでしょう。
「儲け話」にご用心
運命数11の人は、一生涯を通してお金に困ることがほとんどないようです。というのも、運命数11の人は決してお金のやりくりが上手ではないのにも関わらず、ピンチの時には不思議と周囲の誰かが助けてくれる、非常に恵まれたな金運の持ち主なのです。
また、運命数11の人は、わりと若い年齢のうちにお金を稼ぐチャンスが訪れます。早い段階で堅実な金銭感覚を身に付けることができれば、より金銭的に安定した人生を送ることができるでしょう。
ただし、好奇心旺盛ゆえに「儲け話」にも興味津々です。特に株やFXといった投資の類は、ついつい熱くなって大損をしてしまう恐れがあるので注意すべきでしょう。こうしたトラブルは、やはり良きパートナーを持つことで回避することができそうです。
「運命数11」の仕事傾向と適職
続いては、運命数11を持つ人の仕事の傾向や、適性の高そうな仕事についてお話いたしましょう。
感受性が高く、人からの影響を受けやすいところがある運命数11の人は、どのような職業で活躍するのでしょうか。
適職は「感性が実績に直結する仕事」
運命数11の人に備わった個性的でユニークな感性は、ビジネス面においても多いに発揮することで活躍が期待できます。特にアパレルや美容業界のほか、写真や絵画などの芸術関係、あるいは芸能界など、持ち前の感性がそのまま実績に繋がるような仕事に向いているでしょう。
また、固定観念にとらわれず物事を様々な視点から分析できるため、学者や研究者として新たな発見をして、世の中を驚かせる人もいるかもしれませんね。
なお、運命数11を持つ有名人としては、三輪明宏さん、所ジョージさん、香取慎吾さん、中田英寿さん、木村カエラさんなどが挙げられます。抜群のセンスの持ち主で、世間に対する影響力のある方ばかりですよね。
組織の中でこそ能力が活きる
個性を尊重できる職業に向いているとはいえ、孤独に弱く寂しがり屋なところがある運命数11の人にとっては、自分一人だけで行うような仕事にはモチベーションが上がりません。
そのため、運命数11を持つ人は独立するよりも組織に所属して仲間とともに働くほうが、素晴らしい感性を活かすことができるでしょう。
特にコンビを組んでやるような仕事に縁があり、良き相棒に恵まれると互いに仕事運を高め合う相乗効果が生まれます。自分と似たような性質を持った相手より、お互いをフォローし合えるような相手が理想的です。
転職は間違いではない!
運命数11の人にとっては、仕事を「単にお金を稼ぐだけ」として割り切ることは難しく、そうした考えのもとでは働くことに対する喜びを見出すことができません。
そのため、何度も転職あるいは転業を繰り返す人が少なくありませんが、それは運命数11を持つ人にとっては決して間違った行動ではありません。
「持ち前の感性を活かして人々の記憶に残るような人生を送ること」が、運命数11の人たちが生まれながらにして与えられている使命です。それが叶えられる職場環境に巡り会うことで、運命数11の人の人生は光り輝くことでしょう。
「運命数11」の恋愛・結婚の傾向
では、運命数11を持つ人は、どのような恋愛や結婚をするのでしょうか。
運命数11の人は、繊細な感性の持ち主であるがゆえに、心が不安定になりやすいところがあるようです。そのため、恋愛面ではどこかパートナーに頼りがちになる傾向があります。
恋人なしでは生きられない寂しがり屋
運命数11を持つ人は孤独に弱く、一人きりで過ごすことが非常に苦手です。人恋しさが募るあまり、さほど好きではない相手と付き合ってしまうといったケースも目立ちます。感受性が強く細やかな気配りができるため異性からも人気があり、相手に困るということはないでしょう。
しかし、こうした恋愛傾向も転職と同様に、運命数11の人にとっては必ずしも間違いではありません。気軽な気持ちで交際してみることで、相性の良い相手が見つかる確率が上がるでしょう。
いつでも恋をしていたい!
運命数11の人は、恋愛こそが人生を生きるモチベーションと言っても過言ではありません。素敵な恋をしている最中は、相乗効果であらゆることがうまくいくでしょう。
ただし、恋愛至上主義に傾きすぎるところには注意が必要です。恋のために生きているような状態になると一気にバランスを崩してしまい、様々なことが立ち行かなくなる恐れがあります。深くのめり込みすぎないよう、自分の感情をうまくコントロールすることが大切です。
結婚は「心の結びつき」が大切
寂しさを埋めるため、つい遊びのような恋愛を繰り返してしまう運命数11の人ですが、次第に自分がどのような恋愛を求めているのかが見えてくるはず。自分の理想とする形がはっきりすれば、良い結婚相手とも出会えることでしょう。
そんな運命数11の人にとって最良のパートナーとなるのは、心と心の結びつきを大切にできる相手です。一緒に過ごす時間を大事にして、夫婦間に距離を作らないように心掛けることで、末永く円満な夫婦関係を続けていくことができます。
特に女性の場合、家庭を顧みない仕事人間タイプの男性を選んでしまうと、精神的に不安定な状態に陥りやすいでしょう。男性は家庭的な女性をパートナーに持つと、心が満たされて仕事もうまくいくはずです。
結婚後のマンネリは要注意!
運命数11の人の結婚後は、パートナーの存在によって精神的に安定するため、独身時代の恋愛体質は収まります。
しかし、先ほどお伝えしたとおり、運命数11を持つ人は総じて平凡やマンネリを嫌います。結婚後のありふれた日常を窮屈に感じてしまい、つい浮気心を持ってしまう恐れもあるでしょう。運命数11の人の人生において、離婚はあまり良い影響を及ぼしませんので、注意が必要です。
他の運命数との相性はどう?
運命数11を持つ人と相性が良いのは「2」と「4」です。どちらも11の人と同じように心の結びつきを大切にしたいタイプなので、恋愛や結婚相手としても理想的でしょう。一方、何事に対しても合理主義な「1」は、11の人にとって特に心の距離を縮めるのが難しい相手です。
各数字との相性を、以下にざっくりとまとめてみました。
- 1:「1」の合理的すぎる思考に「11」が嫌悪感を抱くかも。
- 2:価値観が似ており、あらゆる面でベストパートナーになれそう。
- 3:考え方に柔軟性がある「3」。時間をかければそこそこの関係に。
- 4:どちらも優しく、一緒にいると居心地抜群。こちらも良相性。
- 5:アクティブな「5」に「11」が疲れてしまうかも。
- 6:面白味に欠ける相手。仕事では好相性。
- 7:価値観が正反対。互いに自然と離れていく。
- 8:お互いに認め合う好敵手。
- 9:お互いに腹の探り合いでイライラしそう。
- 11:似た者同士。近付きすぎると牽制し合う。
- 22:エキセントリックな「22」に、「11」が振り回される。
まとめ
今回の記事では、数秘術において「11」という運命数を持つ人の性格や人生傾向などをお話してまいりましたが、いかがでしたでしょうか?
運命数11を持つ人は、生まれながらにして魂の波動が高く、感受性がとても豊かです。独自の発想でまったく新しいものを生み出す能力がある一方、何かと感じやすいために精神的に不安定になることもしばしばです。
そんな運命数11の人が人生をより輝かせるには、公私ともに信頼できるパートナーを持つことがとても大切です。もともと不可能を可能とするほどの強い精神力の持ち主ですから、パートナーの存在によって心の安定を手に入れたなら、能力を存分に発揮してどんな高いハードルでもクリアしていくに違いありません。
最後までご拝読いただき、ありがとうございました。
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