おみくじの「待ち人」の意味を知ろう!保管方法やその他の意味も紹介!

お正月の初詣ではおみくじを必ず引いてしまいますよね。その年の運勢はどうなのか期待に胸を膨らませドキドキとその紙を広げると、大吉、小吉、吉、凶…喜んだり落ち込んだり、はたまた「ん?」と分からない事もあったりします。

そして比較的よく書かれているのが「待ち人来たる」や「待ち人来ず」。何となくわかりそうなフレーズですが、ちゃんとした意味を理解している人は少ないのではないでしょうか?

そこで今回は、そもそも「おみくじ」はどんな由来や意味があるのか?またよく書かれている「待ち人」ってどんな意味があるのかなどご紹介していきたいと思います。

おみくじについて

初詣や神社参拝でおみくじで運勢を占う人も多いでしょう。おみくじとは一体どんな意味があるのでしょうか?その歴史や由来、その他についても解説していきます。

おみくじの歴史

古代において、国の政治とまつりごとが統一された祭政に関係する重要な事や、後継者などを選ぶ際、神の意志を占う為にくじ引きをしていた事がありました。この事が「おみくじ」の起源とされています。いろんな地方で見られる神社仏閣の「おみくじ」の原型は、延暦寺の高僧、元三慈恵大師良源上人(元三大師912~985)が創始者と言われています。

現代の「おみくじ」はお参りする人が個人の吉凶を占う為に行われていて、これは鎌倉時代初期から行われるようになりました。また九州地方で戦国時代には戦い方や日取りを「おみくじ」で決めていた例が多くあったようです。

「おみくじ」は占いの一つ

「おみくじ」は一般的に個人の運勢を占う為の物ですが、神社ごとに種類も様々あるようです。内容は、大吉・吉・中吉・小吉・末吉・凶などの吉凶判断、健康、恋愛や金運、失せ物、待ち人、旅行など生活の全般を見ることが出来ます。また向かうべき方向を示す生活の指針を和歌で表現しているものもあります。

古くより小正月にその年の天候などを占う粥占神事や、神社の祭事に奉仕する神役を選ぶときに神に適した人が選ばれるように「くじ」引いてきました。「おみくじ」もこうした占いの一つなのです。「おみくじ」とはただ単に吉凶として判断するものではなく、その内容をよく理解して今後の生活指針として参考にして行く事が大切なのです。

「おみくじ」は持ち帰る?

神社でおみくじを結ぶ場所や、神社の木におみくじが結んであったりしますよね。実は「おみくじ」は持ち帰っても、神社の木に結んで帰ってもどちらでも良いと言われています。良い内容のおみくじのみ持ち帰る人もいれば、神社との縁を結ぶと言う意味で、内容問わず結んで帰る人もいます。また、悪い物ほど人生の指針になり、常に意識して行動できるように持ち歩く人もいれば、厄として、持ち歩かないように結んで帰る人もいます。

もし、大凶や凶が出てしまい、持ち歩きたくないと言う人は、利き手とは逆の手でおみくじを三つ折りにする事が出来ると凶が吉に転じると言われています。そのおみくじを結んで帰る事で凶の厄が払われて、吉を呼び込んでくれるといういわれもあります。

どちらにしてもおみくじは神様からのメッセージとして受け止めて、書かれている内容をしっかり理解する事が大切です。そのうえで、持ち帰るか結んで帰るかはおみくじを引いた本人次第で構わないようです。

おみくじの保管方法

おみくじを持ち帰った場合の保管方法は、2つあります。先ずは財布や鞄に入れておくことです。特に大吉や吉のおみくじなど良い事が書いてあるものは、良い運気も引き寄せてくれる効力があるそうです。そしてそれを時々見返す事で迷いを拭ったり、心がけにしたりすることが出来るのです。お守り代わりとして持ち歩くと良いでしょう。

もう1つの保管方法は家に置いておくことです。神棚などがあればご先祖様と共に置かせていただくのも良いでしょう。神棚が無くても、正面を南か東向きにして自分の目線より高い位置に棚を置き、そこにおみくじを置いておくと運を呼び込みやすいと言われています。

おみくじの縁起の良い順位

おみくじを引いたときに気になるのが吉凶の順位です。大吉だった場合は嬉しいし、凶を引いてしまうと落ち込む事もあります。しかし、小吉、末吉、小凶…などが出てしまうと、一体どのように順位を判断して良いのかわからなくなってしまいますよね。おみくじはいくつかパターンがあり、神社などによっても違うようなのです。

♢基本的に呼ばれている7段階みくじ

大吉→中吉→小吉→吉→末吉→凶→大凶

♢更に細かい12段階みくじ

大吉→中吉→小吉→吉→半吉→末吉→末小吉→凶→小凶→半凶→末凶→大凶

♢伊勢神宮でのおみくじの順位

大吉→吉→中吉→小吉→末吉→凶

♢厳島神社でのおみくじの順位

大吉→吉→末吉→向吉→平吉→平→吉凶末→始凶末吉→凶

♢出雲大社でのおみくじの順位

出雲大社のおみくじは順番という概念は無く、番号によって結果が記載されています。その為数字が少ない大きい関係なく、内容の優越は付けにくいものと推測されています。

◆神社本庁では大吉の次に吉が良いとされています。7段階や12段階のおみくじの場合は小吉の後に吉が良いとされています。神社によっては5段階や13段階のおみくじがあり、寺社によりそれぞれおみくじの解釈も違う場合があるようです。

なぜそれぞれ違うのかと言うと、おみくじを考案した良源と言う僧が記述した「元三大師御籤帳」という物によると、吉凶の8割は大吉・吉・凶、あとの2割は各寺社で自由に設定し決めて良いとされています。その為このように違いが出てくるようなのです。

おみくじの一覧の意味

〇待人・待ち人(まちびと)…よい方向に人生を導いてくれる人

〇失物・失せ物(うせもの)…落とし物、失くした物、失った物

〇旅行(たびだち)…旅行、出掛ける

〇商売(あきない)…商売、求人、売り買いすること

〇職(しょく)…職業や仕事

〇学問(がくもん)…勉学、勉強

〇相場(そうば)…株式相場、株

〇争事(あらそい)…他人とのいさかい、争いやケンカ等、訴訟

〇恋愛(れんあい)…恋愛、恋心

〇方位(ほうい)…方向、方角

〇転居(てんきょ・やうつり)…引越し、移住

〇出産(おさん)…出産

〇縁談(えんだん)…結婚相手、結婚に関する出会い

〇探し物(さがしもの)…探している物

おみくじを引いた後、大吉や吉、凶などを重視して気に掛けますが、一番大切なのはその内容です。各寺社などにより、現代の言葉でわかりやすく書かれている場合もありますが、中には和歌を使用して表現しているものもあります。引いたおみくじが凶であったとしても、しっかりと内容を理解してその教えを参考に日々過ごす事が大切です。

おみくじ 「待ち人」とは

おみくじを引いて「待ち人~」と書かれていたら、何となくわかるようなわからないような感じですよね。その意味を恋愛、恋人や好きな人についての待ち人だと勘違いしている人も多いようですが、実は恋愛だけでなく、様々な意味を表しているようなのです。

また年齢や性別は関係ないようです。本当はどのような意味合いがあるのか見ていきましょう。

待ち人とは

吉凶占いが鎌倉時代以後広まり、日本で多くおみくじが庶民の人気を得たのは江戸時代になってからです。その時代の交通手段と言えば駕籠か徒歩でしたよね。また文(手紙・書状)などの通信手段も飛脚が運んでいました。そして奉公に出た子供、旅に出た家族など、なかなか帰る事が出来ない状況になる事も多かったのです。その身を案じておみくじを引き、待ち人を待っていたでしょう。また恋愛に関しての待ち人は現代も昔も変わらないようです。

「あなたにとっての大事な人」と言う事だけではなく、「あなたの運命を導き好転させてくれる人物」を表すこともあります。運命を好転させてくれる人とは、出産で授かる赤ちゃん、転職のきっかけ決めてくれた上司や友人かも知れないですし、健康を支えてくれた先生の場合もあります。

そしてそれは「人」だけでなく、待ち望んでいた仕事や夢の場合もあります。ご自分の潜在意識にある「感」を頼りいろんな捉え方をしても良いという事です。

「待ち人来たる」と書いてある場合

引いたおみくじに「待ち人来たる」と書いてあったとしても、それが良い意味とは限らないのです。

その待ち人が現れたことにより、自分自身の行動を正すことで、良い方向へ進むか悪い方向へ進むかが決まります。ただ単に待ち人が来る!と喜んでいるだけではだめなのです。

「待ち人来ず」と書いてある場合

待ち人が来ないからと言って、悪い意味と言うわけではありません。運命は自分の努力次第で変える事が出来るのです。もしこの「待ち人来ず」と書いてあっても落ち込まないでください。

おみくじは戒めであり、たとえ「待ち人来ず」でも、怠けず努力していく事でその寺社の神様が導いてくれるのです。運任せで怠けてばかりでは良い方向へとは進みませんので気をつけましょう。

「待ち人~」の後に続く言葉の意味

《良い意味》

  • 来ます…そのままの意味ですが、来ます。必ずやって来ると言う意味もあります。
  • 来る、速やかに来る、早かるべし…速やかに早く来るや、きっと早く来ると言う意味です。
  • 来るべし…必ず来ます。
  • 来ても遅い…来るけど時期が遅くなる意味もありますが、手遅れとの意味合いもあります。
  • 来るが遅し、遅けれど来る、来ること遅し…時期は遅くなりすぐには来ませんがいずれ来ると言う意味です。
  • 往きて利あり…自分から会いに行ったほうが良いことがあるでしょう。
  • 先より連絡あるべし…相手から連絡が来るでしょう。
  • 音信あり…メール、電話、手紙などで連絡が来ます。
  • 驚く事あり…驚くような事と一緒にやって来るでしょう。
  • たよりなくとも来る、おとずれなし来る…連絡(手紙、通信)が無いまま来るでしょう。
  • 連れがある…友達など誰かと一緒に来たり、何か物を持って来たりします。
  • 幸福な知らせを持ってくる…幸せなお知らせと共にやって来ます。
  • 少し遅くなれども良きことを伝え来る…少々遅くなりますが良いお知らせと共にきます。
  • 良縁あり…良いご縁が訪れます。
  • 来ることは来るが幸せはほどほど…待ち人は来ますが、ほどほどな幸せでしょう。
  • 粘り強く待て…いつかきっと来ますが粘り強く待ちましょう。
  • 早く来ず…いずれ来ますがすぐには来ないでしょう。

《悪い意味》

  • 遅し、急に来るとも喜びあらず…随分と後に急にやって来ますが喜びは無いでしょう。期待外れの事と共にやって来ます。
  • 急に来てもよろこばない…待ち人が急にやって来ますが、喜んではいけないと言う意味です。
  • 用事できたり…待ち人に用事が出来てしまったと言う意味です。
  • 来たらず、遠き方にあり…遠くにいて来ないでしょう。心理的に遠くに居る意味もありますが、物理的に遠くて来れない状況または、まだ出会うには早いでしょうと言う意味です。
  • 途中に事故ありてこない…事故だけでなく、何かが起こってしまい来れなくなると言う意味。
  • さわりありて来ず、支障あり…重要な要件があったり障害があります。また問題が起きてしまったり周囲の反対がありこない場合もあります。
  • 道に妨げあり来ず…来る予定はあったものの、自然災害などにより来れないでしょう。
  • 来たらず後返信あり…待ち人は来ないですが、連絡はあるでしょう。
  • 来ず、良き便りあり…待ち人は来ませんが良い知らせが届くでしょう。
  • 来ません、便りなし…待ち人は来ない。便り連絡も無いでしょう。
  • 来ませんから当方から尋ねなさい…待ち人は来ないので自分から連絡を取りましょう。
  • 来るまい…来ないでしょう。

おみくじによって他にも様々な表現がありますが、だいたいこのような意味があります。良い意味や悪い意味がありましたが、「待ち人」で上記にあてはまる事が出たら自分をよく内観し行動してみて下さいね。

おみくじ「待ち人」の有効期限

何となく引いたおみくじの「待ち人」の内容について、果たして有効期限はあるのかと気になりますよね。実はおみくじは引いた時のあなたの心理状態を表していると言われています。その為、引いた本人の心持次第と言われていて、特に有効期間は無いそうなのです。

おみくじを引く時に「今年一年を占う!」と思ったら、その一年、「今日の待ち人はどうかな」などと思いながら引けばそれでも良いのです。もちろん「待ち人」だけではなくても大丈夫です。もしも悪い内容のものが出て気になるのであれば、引き直しても良いそうです。

おみくじ引き直す前に

おみくじを引いて、あまり良い結果でなかった場合、すぐに引き直したくなる気持ちはわかります。もちろん制限はないので納得するまで引き直しても構いませんが、今一度じっくりその「おみくじ」を見てみましょう。「待ち人」以外のところに良い事は書いてなかったでしょうか?

たとえ凶でも、また「待ち人」が良い意味でなくても、最後の言葉に注目してみて下さい。そこに重要なポイントが書いてある部分もあるのです。おみくじを引き直す前にじっくり読み直し、それでも納得できない場合にだけ引き直した方が良いでしょう。

引き直すと混乱してしまう

引き直してばかりいると、今まであなたの暗示として出ていたおみくじの内容が混乱し、自分の中にある潜在意識にも迷いが生じてしまうのです。その為おみくじを引き直すときは、出来れば数日置いてから引き直す方が潜在意識に記憶する事が出来て無意識のうちに思い出し行動する事が出来るのです。

「待ち人」と恋愛運との組み合わせ

おみくじ自体が大吉なのに「待ち人」があまり良くなかったり、「待ち人」が良いのに「恋愛」が良くない暗示だったりすると良い意味と悪い意味が混在してしまいわからなくなってしまいますよね。

そんな時どのように解釈するのか解説していきましょう。

「待ち人は来る」で恋愛運は良くない場合

「待ち人は来る」と良い暗示なのに、恋愛運にはあまり良くない事が書かれている時があります。その場合は、今現在の恋愛運は良くないですが、他に素晴らしい良縁があると捉えましょう。今現在お付き合いされている人とは別に、違う人と出会うと言う意味もあります。

「待ち人来ず」で恋愛運が良い場合

待ち人は来ないけれど恋愛運が良いと言う事は、あなた自身が好意を寄せている人は来ませんが、意識していない人が現れて恋愛がうまく行くと言う意味があります。また人生の変化や転機となるような大きな出来事は起こりませんが、好きな人とは上手くいくと言う意味になります。

「待ち人来ず」で恋愛運も良くない時

この場合、おみくじ自体も「凶」である事が多いかも知れません。好きな人は来ないし、恋愛も今の時期は上手くいきません。しかし、他の項目で良い事が書いてある場合もあるのです。今は恋愛よりも、他の事に集中しなさいと言う意味を表しています。そして、しばらく日を置いてからおみくじを引き直すことも良いでしょう。

まとめ

「おみくじ」はその年や時期の運試しを占うものです。心を込めておみくじを引くことで神様などと繋がる事ができ、自分自身の指標にもなります。「待ち人」を参考にして恋愛を占うのも良いでしょう。

ただ「待ち人」は恋愛だけではなく、いろいろな捉え方がありましたね。あまり良い意味ではなかったとしても、行動に気をつけて努力を怠らなければ、きっと良い結果が訪れるでしょう。この記事を参考に自分自身で運命を切り開き素敵な「待ち人」と出会えたら幸いです。

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